フリーペーパー うぇるかむ

「うぇるかむ」は、東日本大震災により、山形県へ多数の方が避難されたことをきっかけに、2011年8月に創刊されました。詳しくはこちらをご覧ください
初めての流しそうめん!
 岩手県一関市千厩仮設住宅団地にて、「手作りの流しそうめん」が行なわれました。
 この団地に入居する方は、漁師町出身の方が多く、漁師町では流しそうめんの習慣がないとのこと。興味津々と参加し一本の竹を流れるそうめんを大勢で譲り合い食べました。
「一つの釜の飯を食う」という仲間意識の表現がありますが、「一つのそうめんを大勢で食べる。まるで大鍋で煮たそうめんを大家族で分け合い食べるような一体感がある」と、大満足の楽しい交流会となりました。
 また、団地に住む方は、口々に「現在の生活からの将来への展望が開けない」と心情を訴えておられました。岩手県、宮城県の仮設住宅団地では空き室が目立つようになり、アパートへの住み替えが進んでいます。そのため、徐々に入居者が減っています。
 被災地支援観光ツアーが報道されていますが、仮設商店街では去年ほど観光客はなく、仮設住宅入居者の転出、乗用車の購入などが進み、被災を免れた商店街や大型スーパーで買い物をするようになり、復興が進むほど仮設商店街の客が減る傾向が見られます。復興とは難しいものと感じました。(H)