まもなくすると、山形にはまたさくらんぼの季節がやってくる。
世の中のさくらんぼに対するイメージと、生産者が見ている景色はかなり違う。どちらかと言うと、山形の高瀬を舞台にしたジブリ作品「思ひ出ぽろぽろ」の視点と雰囲気にそれは近い。
農産品は、とにかく手間を掛けた分だけおいしくなる。早い時期から剪定をし、消毒を繰り返し、花が咲いたら受粉。時には傷んできたハウスや機械の整備。中でもビニールハウスをかける作業は高い所が好きな者が集まるお祭りとなり、それからも摘果をし、葉を摘み、また消毒をして、ようやく赤く色付いた実の収穫を迎える。ハウス内の天井近くはサウナ状態で、まぁ去年は特に、ボランティア活動でも畑でも熱中症に愛された日々で、飲みに行った時のビールとチューハイがこれまたうまかった(笑) 。
そんなことをしながら、私たちが育て、収穫するさくらんぼ。一年の中でもこの限られた短い期間にしか味わうことのできない甘酸っぱさを、もしよければ、一度食べてみてください。(花屋)