フリーペーパー うぇるかむ

「うぇるかむ」は、東日本大震災により、山形県へ多数の方が避難されたことをきっかけに、2011年8月に創刊されました。詳しくはこちらをご覧ください
山形こころサポーターバス 石巻へ
 いろいろな避難の形がある。宮城県内に
 は、仮設住宅に入らず、壊れた自宅を直しながら生活を続ける「在宅避難」の方々が暮らしている。支援が行き届かないのが課題だ。
 在宅避難世帯の方々を対象に、生活調査を続ける団体がある。そのお手伝いに、山形からも延べ七十九名が足を運んだ。
 山形チームは傾聴講座を受け、各お宅に訪問。「山形からわざわざ話聞きに来てくれたのか~。」と迎えられ、生活のこと、家族のこと、震災時のこと…と話が続く。一見、もう普通の暮らしに戻っているように見えるお宅でも、「家は直ったけど仕事は無いし、妻は疲労で体壊して入院したまま。」、「眠れない日々が続いてつらい。」、「職を失ったけど、『一部損壊』判定だから義援金ももらえない。生活が苦しい。」、「水道の水は濁ったまま。」、「久しぶりに誰かにじっくり話を聞いてもらった。嬉しい。」などの声が聞かれた。
 外からは見えない、それぞれの想いと課題。「生活、心の復旧はまだ進んでいない。寄り添う気持ちを忘れずに、これからも必要な限り続けたい」。ボランティアのメンバーそれぞれが、強くそう感じる活動となった。(多田)