平成二十四年三月
末で高速道路の無料措置が終了した。東日本大震災発生時の福島原発から半径三十キロ圏内の地域と川俣町山木屋地区・飯館村は半年間延長になったが、対象インターチェンジは縮小された。
宮城県・岩手県の被災者、福島県の対象外の地域の避難者は、今後の移動はより負担の大きいものとなった。また、被災三県を支援する団体・個人の負担もますます大きくなる。
対象になる地域でも問題がないわけではない。南相馬市は双葉郡始め警戒区域の一時帰宅の集合場所になることから、南相馬市民でなくても、山形県と南相馬市を往復する避難者は少なくない。カーナビでの案内は、対象外のインターチェンジ(「白石」「村田」など)を指定する場合があり、その通りに乗り降りすると全額自己負担となってしまう。東京電力に請求すればいいと言われるかもしれないが、現在の生活費ギリギリでやりくりしている場合、その立て替える出費も大きな痛手だ。個人の「節約」のレベルではないことは確かだ。
ガソリンも値上がりしている状況で、移動の停滞は復興への妨げとなっている。
(鶴岡市S)