息子のポケットからの砂でパニックになっていた私は、同じく危険性を認識していた友だちに誘われて新潟県湯沢市に一時避難をした。
たった二週間だったけれど、「当たり前のこと」が出来なくなっていた私にとって、その時間は落ち着いて考えることの出来る貴重な時間となった。
福島に戻った私は、息子が幼稚園に行っている間に動いた。危険性を訴える仲間たちと出会ったことによって、事実を冷静に見られるようになった。
夏には北海道洞爺湖に保養に行った。
自然がとても綺麗な所で、ただ景色を眺めているだけで気持ちが浄化していくのが自分でもよく分かった。
北海道からそのまま米沢へ来て、母子二人での避難生活が始まった。
それから、早半年。
知り合いの居ない土地での出発で不安だったけれど、動いていれば色々な方と出会える。
それを身をもって実感している今、これからも無理をしない程度に動き続けて生きたいと思う。
(あやっぺ)