大震災&大津波+原発事故から一年間でいろんなことが変わってしまった。これから変わることもある。変える努力をしなければならないこともある。
避難中でも子どもは育ち、学ばなくてはならない。子育て真っ最中の大人にとって健全で十分な環境を与えることができない悩みもあろう。でも「親がなくても子は育つ」という言葉にもあるように、なんだかんだ言って子はたくましく毎日を過ごす。
米沢には雪菜という雪の下でもすくすくと成長する特有の在来野菜がある。雪に閉ざされた真冬でも新鮮な野菜を食べるために江戸時代から栽培されている大地の恵みだ。春の芽吹きを待たなくてもできることはある。育つ子どもがいる。大人が負けるわけにいかない。着々と出来ることから少しずつ、歩むことを止めなければ何かが変わっていく。
避難生活の終わりの形がどうなるのかさっぱり見えてこない。終わりの形を決めるのは政府でも支援者でもなく避難者自身であって欲しい。
(伊藤範)