フリーペーパー うぇるかむ

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福島市 古関裕而記念館

古関裕而記念館は、昭和を代表する作曲家、古関裕而(こせきゆうじ)さんの足跡を残すために、福島市音楽堂の敷地内に昭和63年にオープンしました。古関さんの生涯の作曲数は5千曲以上ともいわれており、館内には当時のレコードや楽譜、昭和のビデオ映像などが多数展示されています。

 古関さんは明治42年に福島市内の呉服店に生まれ、幼少期には父親が買った蓄音機でレコードを聴いて育ち、10歳の頃には卓上ピアノで作曲を始めました。独学で作曲を学び、高校卒業後、銀行員を経て、昭和5年にコロムビアレコードに入社し、本格的に作曲活動を始めました。その頃は戦時下であったため「露営の歌」「暁に祈る」など軍歌も作りましたが、戦後は「長崎の鐘」や「フランチェスカの鐘」など〝鐘〟が付く曲を多く作られており、戦後復興への強い願いが込められていたようです。

 その後、菊田一夫氏とのコンビでNHKラジオドラマ「鐘の鳴る丘」や「君の名は」などの放送作品でファンを増やし、また、歌謡曲に限らず多くの応援歌や校歌も作曲されています。全国高等学校野球選手権の歌「栄冠は君に輝く」をはじめ、阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」や東京オリンピック開会曲「オリンピック・マーチ」などが有名です。校歌の作曲は全国で300校以上ともいわれ、本県では「高畠高校校歌」や「スポーツ県民歌」の作曲など、山形とも大きなご縁があったようです。
 今年の3月末から放映されるNHK朝のドラマ「エール」が話題になっています。ドラマではご夫妻がモデルとなっていますが、結婚のなれそめは、裕而さんが銀行員時代にイギリスのコンクールで入選した新聞記事を読んで、妻の金子さんが書いた一通のお手紙がご縁だったそうです。どんな物語になるか楽しみですね。

 

【お問合せ】
古関裕而記念館
福島市入江町1-1
TEL:024-531-3012
URL:http://www.kosekiyuji-kinenkan.jp

【ご案内】
開館時間:9時~16時30分(入館は16時まで)
休館日:年末年始(12/29~1/3)
入館料:無料