宮城県東松島市野蒜地区の旧野蒜駅に「東松島市震災復興伝承館」が2016年10月にオープンしました。旧野蒜駅は、東日本大震災の津波で、駅舎1階部分が浸水し、甚大な被害を受けました。のちに、旧野蒜駅を、震災の遺構として保存しようと東松島市がプラットホームの保存を決定しました。津波の脅威、震災の記録と教訓を後世に引き継げるように、現在も被災当時のまま一般公開しています。
館内は、被災直後の状況と、その後の復興や各地から受けた支援について伝える二部構成で、東松島市の歴史や、未来のまちづくり構想についてもまとめられているので、震災前の様子から現在までを知ることができます。
3・11の出来事をまとめたパネルでは、被災直後の東松島市の様子を展示。旧野蒜小学校屋内運動場の時計は、あの日、人々の生活を一変させた時刻を指したままです。大スクリーンでは「東松島市からのメッセージ」が上映され、津波にのまれた券売機や、旧駅舎を襲った津波浸水深3・7mを示す赤線が、津波の脅威を伝えています。
記憶は風化します。月日と共に形はなくなり、おぼろげなものへと変化します。しかし、ここにある「記憶」は風化することはありません。震災復興伝承館ではこれからも震災の記憶を発信していきます。
東松島市震災復興伝承館
〇開館時間:9:00~17:00
(毎月第3水曜日・年末年始が休み)
〇入館料金:無料
〇住所:宮城県東松島市野蒜字北余景
56-36
〇TEL:0225-86-2985
〇アクセス:
・車でお越しの方
三陸自動車道成瀬奥松島インターから車で約10分
・列車でお越しの方
野蒜駅から徒歩で約15分