料理を通して避難者の皆さんと山形在住の皆さんとの交流事業を開催させて頂いています。料理を通して参加者の皆さんの顔笑がニコニコしてくるのを見るのがとても嬉しかったです。
「なぜ料理?」と聞かれた時、私自身家族の為に料理を作らなければならない立場になった時のことを思い出しました。夕方のメニューが決まらず4時ぐらいになると胃が痛くなって、「お義父さんにこのメニューが不評だったら、押さえでイカのお刺身を・・」みたいな毎日でした。でも売っているような綺麗なものは出来なくても、一から出汁をとって、新鮮な食材を選んで素朴に作ったものは必ずほめて貰えたのです。
身体に入るものだから、健康でいて欲しいから、そんな願いのこもった「食」は毎日の関心事であり、誰でも話が出来る、参加できる分野です。
親子ほどの年代差も男女差も乗り越えて、色んな形の素材を刻みながら、少しでも日常の緊張がほぐれたら、笑えたら、それはどんなメニューであっても幸せのレシピなのではないかと思います。
(鈴木幸子)