11月22日(木)に米沢市社会福祉協議会の主催で、避難された方を対象としたバスツアーが開催され、南陽市漆山地区にある「夕鶴の里」を訪れました。
漆山地区は明治時代に「生糸の町」として栄え、県下で有数の製糸工場があり、その跡地に夕鶴の里が設立されました。また、昔話「鶴の恩返し」のゆかりの地としても知られており、民話の里として多くの方が訪れています。
バスで到着した一行は、語り部の館に移動し、昔話に耳を傾けました。室内はかまくらのような暖かい空間で、参加者は童心に帰っているようでした。物語は「むが~しあったけずまなぁ」で始まり、おしまいを意味する「と~びんと」で終わります。「鶴の恩返し」「蜘蛛と蜂」などの演目が、語り部の表情豊かで、ゆったりとした口調で語られました。〝おなら〟を題材にした「へったれ嫁」では会場が笑いに包まれ、「白竜湖の琴の音」では、湖の名前の由来になった伝説を学び、身も心も暖かなひと時を過ごしていました。
館内では生糸の原料となる養蚕についての展示や映像見学などのほか、「はた織体験」にも挑戦しました。両手両足を交互に操作する〝はた織機〟は意外に難しく、何回も教えてもらいながら小さなコースターを作り上げました。
その後、南陽市内のレストランに移動して、ランチを食べながら交流をはかりました。語り部さんの方言が話題になり、「所々わからない言葉があったが、雰囲気はよく伝わった。方言にも色々な違いがあって面白い。」といった感想も聞かれ、お国言葉の話題で盛り上がっていました。