フリーペーパー うぇるかむ

「うぇるかむ」は、東日本大震災により、山形県へ多数の方が避難されたことをきっかけに、2011年8月に創刊されました。詳しくはこちらをご覧ください
避難者サークル Happy♥Smile代表 本田美香さん(高畠町)

避難者サークルHappy♥Smile(ハッピースマイル) 代表
高畠町 本田 美香  さん

 

Q 震災の時はどこで過ごしていましたか?

 地震の時は、福島市の自宅にいて、あまりの揺れとガラスの割れる音、物が落ちる音が怖くて、2歳と4歳だった子どもたちを抱えて震えていました。
  その後も、放射能が怖くて何を信じていいか分からず、子どもたちが道ばたに落ちている石や葉っぱを触っては怒り、遊具で遊ぼうとしては怒り…の自分に限界でした。借り上げ住宅を探し始めたのが遅かったせいもあり、ようやく見つかったのが高畠のアパートでした。
  右も左も分からない土地でしたが、たくさんの温かい方々に支えられ、お仕事にも恵まれ、今では私も子どもたちも、高畠が大好き。感謝の気持ちで毎日を過ごしています。

Q  ハッピースマイルに関わり始めたきっかけは?

 初めは私も、参加する側でした。同じ想いを抱えている方々との時間は楽しく、主催している役場で臨時職員を募集していると聞き、何かお手伝いできることがあるのでは…と思いました。支援する側になりましたが、社会福祉協議会の生活支援相談員さんとの連携があったからこそ、ここまで来られたと思っています。ありがたい存在です。
 年々帰還が進み、参加してくださる方は減りましたが、「ここでなら安心して話せる、気持ちが軽くなる」と言ってくれる人がいると、とても嬉しいです。普段は話しにくい事もたくさん話して、少しでも心を軽くして帰ってほしいと思っています。手芸を教えてもらったり、たわいもない事で大笑いしたり、時には涙したり。支えられているのは私の方かもしれません。同じ立場だからこそ分かち合える思いがあり、そして共有できる時間は私にとってかけがえのないものです。

Q 大切にしている事は何ですか?
 
   子どもたちがスポ少をしていることもあり、日々いっぱいいっぱいな母ですが、どんなに忙しくても家族の健康だけは守りたいと思っています。子どもたちが無事に大きくなってくれる事が何より大事。発酵食や雑穀を使った料理など、昔から受け継がれてきた、日本人の身体に合うものを手作りする生活を大事にしています。今年は初めて梅干しを漬けました。有難いことに、子どもたちは体調を崩すことがほとんどなく、丈夫な身体で元気に過ごしてくれています。

 


 
 
避難者の方へのメッセージ

  人との繋がりを大切にしたいので、高畠町以外の避難者の方にも、ぜひハッピースマイルに足を運んでもらいたいです。今も米沢市や南陽市から来てくれる方がいて、とても嬉しいです。近くにお越しの際は、ぜひ気軽にお立ち寄りください。
  先々の事はまだ分かりませんが、周りの方々のおかげで子どもたちがのびのびと成長できている姿を見ると、私に出来る事を精一杯やりたいなという気持ちになります。
  「未来は自分で作り上げていくもの」いつも私の心を支えてくれる、志村友理さんの言葉です。

<避難者サークルHappy ♥Smile(ハッピースマイル)>

お茶を飲みながらおしゃべりしたり、手芸などをしています。
和室での開催なので、小さいお子様連れの方も気兼ねなくお越しください。
開催日:毎週木曜日10:00~12:30
場所:高畠町中央公民館(高畠町大字高畠435)役場隣の建物です。
☆参加無料、申込不要、出入り自由です

【お問合せ】高畠町総務課危機管理係 TEL:0238-52-3744