フリーペーパー うぇるかむ

「うぇるかむ」は、東日本大震災により、山形県へ多数の方が避難されたことをきっかけに、2011年8月に創刊されました。詳しくはこちらをご覧ください
南陽市 中西 絢子さん

日本ベジタリアン学会/ベジタリアンアドヴァイザー
つぶつぶ料理教室/つぶつぶ料理コーチ(講師資格)まもなく取得!
南陽市 中西 絢子(なかにし じゅんこ) さん 

 

『つぶつぶ』とは…
雑穀の愛称で、野菜と雑穀が主役のおいしいベジタリアン食スタイルのことです。

Q 震災の時はどこで過ごしていましたか?

  震災の時は南相馬市に住んでいました。原発事故の後、天童市に住んでいる父のいちご農園のお客さんが連絡をくれた事をきっかけに天童市に一時避難して、その後赤湯温泉に行った時に、雇用促進住宅の入居案内を知り、夏休み頃から南陽市に住むことに決めました。夫は車の整備の仕事がまだ離れられず、今も南相馬市に住んでいます。

 

Q  今『つぶつぶ』を学ぶ事になったきっかけは何ですか?

  震災後長女と次女の尿検査をしたら次女からセシウムが出てしまって、放射能が怖くてセシウムを減らす方法を調べていった所から、『つぶつぶ』に辿りつきました。最初は一人で作ってみたら美味しくできなかったのですが、2014年9月頃からセミナーに行き始めたらみるみる美味しくなって、家族も食べてくれる様になり、料理が得意じゃないのに見ているだけで上手になれる『つぶつぶ』に感動しました。教室へ通ううちに、先生みたいに家に人を呼んで楽しくやってみたい、と思うようになり、料理コーチを目指す様になりました。

Q  『つぶつぶ』を始めて変わったことは?
 
  最初は「食べなさい!」と子どもに強く言って泣かれてしまったり、落ち込む事もありましたが、今は「6割実践できたらいい」「完璧にしようとしなくていい」と思うようになって、楽になりました。雑穀でおかずやスイーツも作れるので、自分が食べたいものを楽しんで作っていたら家族も食べてくれるようになりました。
 以前は子どもたちに対しても「この食事で大丈夫かな」と不安だったけど、今は放射能に対する不安もなくなり、食に関する情報にも惑わされなくなり、自信をもって「たくさん食べてね」と言えるようにもなりました。
 子どもが熱が出てもすぐ下がるようになり、料理も手伝うようになったのも嬉しいです。赤ちゃんもそのまま食べられる料理なので、三女は離乳食を作らず、同じものを食べて育てる事ができました。私も子どもの頃から悩んでいた便秘もなくなり、肌も良くなり、鼻炎もなくなりました。
自分がやりたい事があれば、家族も協力してくれる事に気が付くこともできて、性格も前向きに、行動的になった気がします。
 特に一番変わったのはパパ。前は「福島に早く帰って来て」と言っていたのに、『つぶつぶ』のセミナーに一緒に行ってから、「山形に移住して農業をやりたい」と言うようになり、料理もするようになりました。今では私より上手なくらいです。

 
避難者の方へのメッセージ

 ここに住む事にした理由は、子どもの環境を変えたくなかったのが一番でした。住んでみたら人も優しくて食べ物も美味しくて、山形が好きになったのも理由です。
雑穀の美味しさを山形の方にも知っていただける様、活動していきたいと思います。

 

【中西さんご連絡先】TEL 090-7562-2463
【おいしいベジタリアン雑穀料理・つぶつぶ】http://tsubutsubu.jp/
【つぶつぶ料理教室】https://tubutubu-cooking.jp/