かの大震災は私自身、経験や価値観の再インストールというか、今だかつてない深い深いものを人生のストーリーに加える事となりました。
山形で美容師をしている私は、皆様とは比べ物にならないぐらい通常に近い生活に戻りましたが、それでもやっぱり日々「大震災」に触れずにいる日はありません。震災時から続けている無料シャンプーのご縁で出逢った方の様々な体験、心に刻んでいます。
先日は、隣県からいらしたと知らずに「髪がきしんでいるのでヘアケア法を変えると落ち着きますよ」とお伝えしたところ、お客様が涙ぐんでしまい「私たち髪の事まで考える余裕がないんです」と。心から自分自身の配慮のなさを悔やみ心から申し訳なかったと思っています。
この先どんなに支援を受けても、心地よい思いをしても欠けてしまった思い出は癒えるものではないでしょう。それを補う力は無いけれど、ひと時でもシャンプーで時間を忘れていただければと想い、ずっとずっと無料シャンプーを続けます。何度でも利用してくださいね!
ヘアウィズウォーター
ディレクター 赤塚治美