石巻市雄勝町は震災前4300人が暮らす漁業の町でしたが、平成23年3月11日に起きた東日本大震災に伴う津波により、約250名が犠牲となり、町のほぼ全域が浸水しました。
消防職員を早期退職して雄勝町で手打ちそば屋「てらっぱだげ」を営んでいた千葉さんも津波の被害を受けた一人。開業して4年近くが経ち、お店も軌道に乗っていたころ、東日本大震災は起こりました。20メートルを超える津波は雄勝町を飲み込み、千葉さんの自宅と当時のお店は全壊。しかし、千葉さんのもとには、その後沢山の人からの励ましのメールが届き、千葉さんはお店を再開する決断をしました。
ボランティアや大工経験者の手助けもあり、一から手作りで建てた新しいお店は平成24年9月に再開。そば粉10とつなぎ2の割合の「外二打ち」の本格そばをふるまっています。
「てらっぱだげ」という店名は?寺畑″という地名が訛ったもの。
「町の復興にはまだまだ時間がかかるけど、ここに来た人がほっとしてくれたらいい。人と人との出会う場所になれたらいい。」
そう話す千葉さんのもとには、近隣市町や県外からの観光客が訪れ、南三陸のオアシスになっています。