6月28日、山形市内で宮城県からの避難世帯を対象とした「宗さんコンサート&そば打ち体験」が行われました。「宗さん」とは、宮城県では誰もが知る歌手、「さとう宗幸」さんの愛称。全国的にも「青葉城恋唄」やドラマ出演で知られ、NHKでもお見かけする人気歌手です。
この日は、さとう宗幸さんの他、同じ事務所に所属し仙台を中心に活動する、高橋佳生さんをゲストとして迎えました。
そば打ち体験の後、1時間のミニコンサートを開催。歌だけでなく、その歌に込められた故郷宮城にまつわるエピソードや、震災の話に耳を傾けました。震災前は毎日テレビを通して見ていた宗さん・佳生さんの顔と声は、山形の避難生活では味わえない「宮城の空気」を会場に満たし、郷愁を誘うものでした。
最後は、「♪僕らを育てた宮城県に、虹をかけよう~♪」とみんなで合唱。それぞれが、それぞれの故郷の景色を思い浮かべ、心地良い癒しの時間となりました。
宮城県からは、津波被災や原発事故に伴う自主避難で、400名弱が避難されています。山形避難者宮城県人会では、送迎バス付の年4回のイベントの他、高齢世帯を中心とした訪問活動を行い、宮城県の景色や動きをお知らせしています。山形県内の全避難者に対して7%程度の宮城避難者ですので、そのニーズは埋没してしまいがちです。故郷を同じくする方で交流を深め、長期化する避難生活に、少しでも潤いが生まれればと願います。