
東日本大震災により福島県浪江町から避難を余儀なくされた一家を追ったドキュメンタリー映画『三角屋の交差点で』が、フォーラム山形で5月末から一週間上映され、土日には山田徹監督らを迎えた舞台挨拶が行われました。
本作は2017年浪江町の避難指示一部解除を機に、監督が町の行く末や人々の決断を記録しようと現地に赴いた際、自宅解体を決断した一家と出会い生まれました。日中は解体音が響き、夜は静寂に包まれる町。家を失う衝撃や、胸の奥に抱える深い喪失感と葛藤する家族の日々を映し出しています。
さらに嫁が担う老老介護といった現代社会の問題も浮き彫りにし、監督は震災を伝えたいという気持ちから、「生き方」という考えに変化していったと振り返ります。震災がテーマですが、3人の高齢家族のやり取りには思わず笑ってしまう場面も多く、温かい気持ちに包まれる作品です。
舞台挨拶には詩人の和合亮一氏も登壇し、自身の震災体験や山形との繋がりを踏まえ、震災から 年が経過した今だからこそ「声にならない叫び」を受け止めてほしいと熱く語りました。上映後には多くの観客が熱心に感想を監督に伝える姿が見られ、監督の想いが皆さんに深く届いた上映会となりました。

