
令和7年は、山形県でさくらんぼや西洋なし、りんごなどの果物栽培が始まってから150年を迎える節目の年です。
現在、山形県立博物館ではプライム企画「さくらんぼ~山形県民、挑戦の結実~」が開催中です。初のフルーツをテーマにした企画展で、さくらんぼの生態から栽培の歴史、食卓に届くまでの流れなどが展示されています。企画当初はさくらんぼに関する資料が殆どなく、一から歴史を掘り起こし、農家さんや様々な方から協力をいただいて資料を収集しながら展示したそうです。たった3本の苗木から始まり、土地の開拓や戦時下の苦境を乗り越え、現在につながる栽培技術の向上や新品種の開発など、私達が知らない先人の努力と丁寧な仕事を知ることができます。特に、東根市の佐藤栄助氏が 年の歳月をかけて生み出した「佐藤錦」は、果樹王国の原点とも言えます。
そして、その「佐藤錦」発祥の地である東根市は、東日本大震災の際に宮城県東松島市への物心両面に渡る支援を通して絆を深め、平成23年12月の友好都市提携以降も交流事業などが続けられ繋がりを大切にしています。毎年、保育所等に「佐藤錦」が贈られ、14回目となる今年も約50キロのさくらんぼが子ども達に届けられました。
これから果物の季節。150年の長きにわたり培われてきた山形県の果物栽培の歴史と、その美味しさの秘密にぜひ触れてみてはいかがでしょうか。

今年の「佐藤錦」東根市の農園にて

昔のラベル付き木箱

昭和の絵葉書
山形県立博物館 プライム企画
「さくらんぼ~山形県民、挑戦の結実~」
〈開催期間〉令和7年8月31日まで
〈開館時間〉9時~16時30分(入館は16時まで)
〈休館日〉月曜日、7/22、8/12 ※月曜日が祝日の場合は翌平日に休館。
〈入館料〉大人300円、学生150円(20名以上の団体料金150円/70円)
※障がい者と付き添いの方は無料
お問合せ
山形県立博物館
TEL:0236-645-1111