フリーペーパー うぇるかむ

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千古里の空とマドレーヌ

3月20日(日)に山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー試写室にて、震災ドキュメンタリー映画「千古里の空とマドレーヌ」(2021年制作)の上映と我妻和樹監督のゲストトークが開催されました。

この映画は東日本大震災で被災した宮城県南三陸町を舞台に、震災を乗り越えパティシエとしてマドレーヌ作りに再起を託した長嶋涼太さんの生き様を軸に、一家の大黒柱を応援する家族や、被災者との関わり方に葛藤するボランティアの姿などが描かれています。

我妻監督は宮城県白石市の出身。大学生の時に南三陸町波伝谷での民俗調査に参加したことをきっかけに、震災前の暮らしを「波伝谷に生きる人びと」、震災後の地域の復興を「願いと揺らぎ」として映像にまとめるなど南三陸町と縁が深く、長嶋さん一家とは震災前からのお付き合いがありました。監督のトークでは、映画で伝えたかった思いや、制作にあたり、車中泊や長嶋涼太さんの義母が経営するペンションに寝泊まりしながら、長期間に渡り撮影をした苦労話などが語られました。

気になるタイトルですが、千の古里で「全国」を意味する監督の造語とのこと。苦労の末再起を果たした涼太さんですが、今では従業員も雇い、地元でも人気店になっているそうです。

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