わかっているつもりでもわかっていない、ということは案外多いものです。
どんな人でも、物事に対する見方や話の受けとめ方に癖はあるものですし、いつも同じ視点で自分を見つめているものですから、自分をジャッジしてしまうことも生じるでしょう。
自分の心の内さえも正しく見つめられないのですから、
他の人の心などわかるはずもありません。もし仮に相手の心の内を感じたとしても、
それはその人のほんの一部でしかないはずです。
勝手な思い込みで安易に判断し、人を裁いてしまうことが増えている昨今。その危うさに気付く必要があると感じます。
思い込みという妄信が作り上げてしまう世界は、自分の中にある優しさや慈しみを奪ってしまうことに繋がっています。
自分の感性と理性に照らして、思い込みを手放していきましょう。
大切にすべきは、自分の中の美しさです。
心に浮かぶことや言葉にすることが、自分自身の品位を貶めてしまうことのないように。
香術師範・カウンセラー 志村 友理