フリーペーパー うぇるかむ

「うぇるかむ」は、東日本大震災により、山形県へ多数の方が避難されたことをきっかけに、2011年8月に創刊されました。詳しくはこちらをご覧ください
天童桜まつり・人間将棋

天童市の舞鶴山山頂にて、春の恒例イベント「人間将棋」が4月13日(土)と14日(日)2日間の日程で開催され、県内外から大勢のファンが集まりました。天童市では桜の季節に合わせ桜まつりも同時開催。倉津川沿いのしだれ桜のライトアップも行われました。舞鶴山では約2千本の桜が見頃となり、お花見を楽しむご家族連れの姿が大勢見られました。山道の入り口には、2017年に震災復興を祈念して植樹された「希望の桜」も立派に成長し、満開の桜が咲き誇っていました。

人間将棋は昭和31年から始まる伝統行事で、今年で69回目。鎧や甲冑を纏った駒役が武将の指示で戦いを繰り広げる光景は、人間絵巻を見ているような美しさです。

初日は約42,000人の将棋ファンが集まり、貞升南女流二段と武富礼衣女流初段が対戦。駒役は地元の天童高校と創学館高校の生徒が務め、会場では谷川浩司十七世名人や戸辺誠七段らプロ棋士による大盤解説も行われました。対局で武将役は、「拙者」とか「~でござる」などの武者言葉を使って掛け合いをし、盤上の全ての駒を一度は動かすことなど、人間将棋ならではのルールで戦い会場を盛り上げました。

勝負の行方は一進一退の攻防を制し、140手で貞升女流二段が勝利。出番がなく退屈そうにしていた1筋の香車も最終盤でようやく動かすことができ、会場からは惜しみない拍手が送られました。終了後は場所を移し、プロ棋士による指導対局や百人の参加者が一斉に対局する百面指しが行われ、最後まで賑わっていました。