11月26日(日)に「鶴岡まちなかキネマ」にて、震災映画「風に立つ愛子さん」(監督:藤川佳三氏 2022年作品)の上映会が開催され、終了後、監督と県内のボランティア関係者を交えたトークイベントが行われました。
映画は、東日本大震災の際、石巻市に住む村上愛子さんが避難所となった湊小学校を経て、仮設住宅、復興公営住宅へと移り住んだ8年間を記録した内容となっています。
主人公の愛子さんは70代の一人暮らし。高校進学をあきらめ家計を支え、結婚を選ばず長い間家族の介護に勤しみました。そんな暗い過去を明るくユーモラスに語る愛子さんは避難所でも仮設住宅でも周りを笑顔にしてくれる存在で、藤川監督もそんな愛子さんの人柄に魅力を感じ、フィルムを回したそうです。
ボランティア関係者からは、震災時に食料や子供の玩具など支援物資を携え、石巻の避難所にボランティアに駆け付けた話や、映画の感想などが語られました。
藤川監督は「震災映画はつらい記憶を思い出すから見たくない、という方も多いと思う。私も本心ではそう感じている。しかし、12年経ち、愛子さんの言葉を聞きながら、心の整理につながってくれればうれしい」と語って頂きました。