ラ・フランス
ラ・フランスは、「みだくなす」(みだくなす=見たくなし→みばえが悪くかっこ悪いものという意味の方言)で栽培に手間がかかることから、始めは受粉樹でした。実った果実を食べても非常に固くてまずいと畑に捨てていたんだそうです。ですが時間が経つと黄色くなり香りがしてきたので、拾って食べてみたところおいしかったことから、収穫後追熟してから食べることに、初めて気づいたという記録があるとのこと。追熟して食べ頃になることがわかってからは、その芳醇な香り舌触りが他にない美味しい果物であることから、みだくなすから女王になったとも言われるほど、人気の果物になりました。 ラ・フランスは、1864年に、フランスのクロード・ブランシュ氏が発見し、そのおいしさに「我が国を代表するにふさわしい果物である!」と賛美したことから「ラ・フランス」と名前がつきました。日本には、明治36年に、山形県には大正初期に入ってきました。
良品の見分け方
- 凹凸のある形が特徴なので、味にはかわりありませんが、えくぼのようなくぼみが少なくキズが付いていないもの
- 形や果皮が茶色いなど、見た目に関することはあまり気にしなくてもよい
- 重みがあり、ふっくらとした形のもの
食べ頃の見分け方
・好みの固さは、人それぞれではありますが、軸の周囲の「肩」とも呼ばれる盛り上がっている部分を押してみて少しへこむようだったたらOK
食べ方
・生食・シロップ煮・ワイン煮・ジャム・タルト・パイ・ケーキ・ジュース・シャーベットなど
野菜ソムリエ上級プロ・食育指導士 山口 美香