だだちゃ豆
だだちゃ豆は、山形の伝統野菜のひとつで、鶴岡市で栽培され続けています。
外皮が褐色がかり、表面のうぶ毛が茶色。サヤの豆の数は2つが主体で、一本の枝に付く実の数が他の品種より少なく、収穫量も少ないです。
JA鶴岡では、だだちゃ豆専門部会を組織し、伝来の形質以外の形状、一つ豆や三つ豆をはじくなどして種子を厳選。1997年に「だだちゃ豆」の商標使用権を獲得し、作付け地域も制限して種子を組合員に配り、血統を守る方法をとっているとのこと。これだけ厳密に守られているのです。
「だだちゃ」は庄内地域の方言で「お父さん」の意味。昔、地元荘内藩の殿様がとても枝豆好きで、城下から毎日持ち寄らせては「今日はどこのだだちゃの枝豆か?」と尋ねたことから、この名が付いたと言われています。お殿様も愛した枝豆をぜひご賞味ください。
良品の見分け方
- 実入りが7〜8割のころが香り良くおいしい時期。(実が入り過ぎると、食べごたえはあるがサヤが固くなり、食味も悪く香りも薄くなっている)
- うぶ毛がついているもの
- 色鮮やかなもの
- 黒ジミがなく黄変していないもの
野菜ソムリエ上級プロ・食育指導士 山口 美香