フリーペーパー うぇるかむ

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山形百名山 甑山 山開きと番楽奉納祭

6月3日(土)に真室川町の甑山の山開きが行われ、町内外より約40名程が参加しました。

甑山は山形百名山として秋田県境の真室川町に位置し、標高981mの男甑、979mの女甑からなる双耳峰として知られています。「甑(こしき)」 とは米を蒸すための木桶のことで、形が似ていることから名付けられたそうです。

林道口まではJR奥羽本線を利用し真室川駅から、2駅先の大滝駅へ。久しぶりに列車に乗るという方が多く、車掌さんが笑顔で見送ってくださいました。

一行は登山口へ到着後、山開きの祭事として「平枝(ひらえだ)番楽」が披露されました。番楽は江戸時代中期に秋田県矢島地方から伝来したといわれる悪霊祓いの神楽芸能で、町には他に「八敷代(はっしきだい)」、「釜淵(かまぶち)」番楽があります。

男甑の山頂までは約2時間かかり急な斜面が続くコースのため、一般的なコースは約1時間の散策路です。甑山探究会の庄司さんガイドのもと、参勤交代で使われた矢島街道や修験道にまつわる伝説をお話いただき、散策路に見られる「女甑の大カツラ」は特に見事で、狩猟の際に祈りを捧げるご神木であったそうです。

雨模様でしたが、参加者は雨水が木々を伝い流れる様子や、白い可憐なユキザサの花を写真に納めたりと、美しいブナ林を堪能しました。終点付近には名水百選の「大清水(おおすず)」と呼ばれる清水が湧き出ており、皆さん喉を潤して散策を終えました。

最後に新庄市の「自家焙煎珈琲の店ビノ」の珈琲がプレゼントされ、この珈琲を楽しみにしていた方もおられました。山頂から眺める展望は美しく、これからの季節訪れてみてはいかがでしょうか。

お問合せ

真室川町観光物産協会(真室川町役場企画課内)

TEL:0233-62-2050