フリーペーパー うぇるかむ

「うぇるかむ」は、東日本大震災により、山形県へ多数の方が避難されたことをきっかけに、2011年8月に創刊されました。詳しくはこちらをご覧ください
南三陸復興写真展

11月2日(火)から6日間、よねざわ市民ギャラリー(ナセba)にて南三陸復興写真展が開催されました。主催者の笈掛 昇さんは米沢市在住で、語り部、琵琶奏者、油彩画など多彩な特技をお持ちの方です。東日本大震災の直後に米沢市の避難所でボランティアをし、その後、被災地のことが気になり、9月に単身で南三陸町に赴き、津波で流された町を見て涙が止まらなかったそうです。「子供たちを励ましてあげたい」との一心で、あさひ幼稚園の子供たちが避難している山奥の公民館に行き、食べ物や玩具などの差し入れをきっかけに交流を始めたそうです。
それ以来、毎月、南三陸町に5か所ある幼稚園や仮設住宅などを訪ねてきました。訪問時にはさくらんぼなど季節の果物や、米沢市の民芸品「お鷹ぽっぽ」などを携え、特技の紙芝居で米沢の昔話をするなど、交流を重ねてきました。紙芝居では「人が苦しい時に助けると、自分にも良いことがあるんだよ」と教えているそうです。子供たちからは「おいかけのおじちゃん」と温かく出迎えてもらい、子供たちの笑顔が心の支えになっているそうです。
 3・11の日には毎年欠かさず南三陸町の海岸に立ち、琵琶の弾き語りをして鎮魂の祈りを捧げてきました。若かった頃に吾妻山に登山した際、偶然出会った登山者が遭難で命を落とす出来事があり、その時の無念の思いがボランティアを続ける原点になっているそうです。被災地の復興と子供たちの成長を願い、これからも、もう少しボランティアを続けていきたいと語ってくれました。

【お問合せ】
笈掛(おいかけ)昇/TEL:080-6020-1441