昨年山形市に避難してきた安齋牧子さんは、この秋に「パステル和(NAGOMI)アート」の準インストラクターの資格を取得しました。
きっかけは、山形市在住の正インストラクター柴田美保さんが開催した、避難者向け体験講座に参加したことでした。
「パステル画を描くことには癒しの力があり、避難ママに紹介したい」という思いから、柴田さんも今年8月に資格を取得したばかり。資格を取得してから、体験レッスンと準インストラクター養成講座を開催しました。
安齋さんはパステルアートに興味はあったものの、「絵心のない私に描けるか不安」だったそうです。しかし体験レッスンに参加してみると、描いている時はそれだけに集中でき、それがとても癒しになったとのこと。完成した時の喜びも大きく、せっかくするならと準インストラクターの資格を取ることを決意しました。同じく養成講座を受けている避難ママ達と、正インストラクターになるための勉強を続けています。
また、今月から展示会やワークショップを開くなど、一歩一歩、指導者への道を歩み始めています。
以前から避難されている方々を応援し続けてきた柴田さんは、「元気を取り戻してきた避難ママさんたちが、自分たちで行動を起こす時期に来ているのかなと感じています。資格を取ったママさんたちが福島に戻ったり他の地域に行ったりした時に、今度はワークショップを開く側になって欲しい」と話してくれました。
安齋さんは、「この一年半、今後について悩む毎日の繰り返し。あっという間に一日が終わってしまう感じでした。今日一日を充実したものにしたいと思っていたところ『パステル和(NAGOMI)アート』と出会い、仕事に結びつく趣味を持つことができました。悩む日も楽しい日も毎日が充実した日々になればいいなと思っています」2013年にむけて、これからのご活躍が楽しみです。(神野)