定住・保養情報

福島市から米沢市に定住した50代女性のBさん

Q 米沢市に定住を決めた理由は?

 23年7月に夫と子供4人と避難してきて、2年間借上げ住宅に住んでいましたが、福島市の自宅と借上げ住宅二軒の維持が大変となり、福島市の自宅を売却、同時に米沢市に家を購入しました。夫は現在も福島市の職場に通っていますが、米沢で条件に合う仕事が見つかれば、こちらで働くことも視野に入れています。

Q 移住することに対して、どなたかに相談されましたか?ご家族は納得されましたか?

 たくさんの思い出がつまった家を手放すことには、かなり抵抗がありましたが、折々子供達には福島県の現状を話してきたので、黙って付いて来てくれました。最終的な判断は、私たち夫婦でしました。親のしたことに対して、すべてを納得したわけではないと思いますが、いずれ、自分たちが親になった時、理解してくれることを願っています。

Q 住んでみた感想はいかがですか?

 子供は表面的にはすぐ馴染んだようでしたが、心の奥深くでは口に出して表現できない分、悩みを抱えさせてしまったかもしれません。震災と原発事故を機に、家族にとって一番大事なものは何かということを考えさせられました。そこで出した私たちの答えは家という「モノ」ではなく、そこに住む「家族」。その家族が安心して住めることが一番。そこが米沢だったということです。新しい家でもまた新たな思い出をたくさん作っていきたいと思っています。
うぇるかむ第74号より
うぇるかむ第74号 山形暮らし特別版 (2016年6月15日発行)より