From山形:桜を通して映し出す福島の姿 短編映画「福島桜紀行」上映に寄せて


 今年は例年よりも桜だよりが駆け足でやってきました。福島県の桜は浜通りから咲き始め、中通り、そして会津の裏磐梯へと桜前線は1ヵ月ほどかけて横断します。
 元NHKカメラマンで映像作家の鉾井喬(ほこいたかし)さんは、1年前に福島の満開の桜を追いかけながら、短編映画「福島桜紀行」を制作しました。フィルムには「三春滝桜」「富岡町の桜並木」、撮影道中に出会った「ご当地の桜の名所」などの風景とそれに関わる人物の言葉が約30分に収められています。
 これまで自主上映会は全国で10回以上を数え、浪江や二本松など福島県内でも行いました。4月には東京でインターネットを通じて観覧者を募り、東京タワーを見上げながら「お花見上映会」を開催。都会でもたくさんの福島ファンが駆けつけてくれました。
 鉾井さんはNHK在職中に、カメラを通して震災の現実を見つめてきました。しかし震災も風化し、人々の心から消えていく悔しさも感じていました。そのような中、浪江町で時計店を営みながら、ふるさとの復興に懸命にひた走る原田さんに出会い、自分も映像を通して「今の福島の多様な状況を多くの人に知ってもらいたい。」と思い、神奈川県出身ながら福島市に住み、フリーとなって映画を制作したそうです。
 鉾井さんは「桜は日本人にとって入学式など思い出も多い花です。誰にとっても身近で、何があっても変わらず、毎年美しい花を咲かせ、人々に感動を与えてくれる桜の映像を紹介することで、『福島の今』を見てもらうきっかけになればうれしいです。」とコメントしてくれました。(結城)

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