Special Interview: スナックエルベ 福原 三重子 さん
山形県南陽市
スナックエルベ 福原 三重子 さん
 
Q 震災前・震災時はどこにいましたか?
 浪江町の駅の近くに住んでいました。娘とスナックを5年半ほどやっていて、地震があった時は母の法事の準備で買い物をしている時でした。地震で家は一部くずれ、12日の朝、葛尾村へ行き、その後長女が住んでいた山形県南陽市に来ることになりました。長時間休まず運転して来たので、南陽市に来てからはしばらく体調が悪い日が続きました。
 
Q お店をはじめたきっかけは?
 山形に来てしばらく経つ頃、家の中で落ち込んでいるよりも外に出ようと思い、アルバイトを始めました。
 もともと私はずっと落ち込んでいるよりも、動いた方が良いタイプ。外で働きはじめて人と会うと自然と身だしなみも整うようになり、張合いも出て元気になってきました。
 その後、2012年7月に長女、次女と協力して自分たちのお店「エルベ」をオープンしました。
 「エルベ」はフランス語で“ハーブ”の意味。雑草のようにどんなに落ち込んでも這い上がる、力強い意味を込めて、娘たちがつけてくれました。
 
Q お店を始めてみてどうですか?
 お客さんと会う仕事をしていると、張合いが出るので薬を飲んで暮らすより元気でいられると思います。知り合いのいない土地でお客さんに来てもらうために、色んな工夫をしています。お客さんがカラオケで歌った声をCDにしてプレゼントしたり、他にはないサービスをする事もあります。今では川西町や高畠町からも来てくれているお客さんもいます。
 生まれが岩手県なので、地元の方が震災のための寄付を集めてくれた時は、寄付先を紹介したり、常連さんを連れて岩手県山田町へ行ったりもしました。常連さんとはすっかり家族みたいに仲良くなっています。
 スナックは物を売る商売じゃなく、人とつながる商売。人との出会いを大事にしていきたいです。
 

 
Q 同じ避難者の方へメッセージはありますか?
 誰でも一人では何もできないし、一人でいては、良い考えは浮かばない。毎日悲しいことを考えていては苦しくなる。でも、人と会って話をしていく中で解決したり、違うものの見方を知ったり、前進することはたくさんある。過去を振り返っても戻らないし、苦しいのは自分だけじゃない。自分が暗い顔をしていると、なかなか人が寄ってこないけど、少しでも明るく前向きになり、一生懸命やっていれば、必ず誰かが手を差し伸べてくれると思う。私も新しい友だちを作って、人と話して、たくさん力をもらってきました。前に進んでいきましょう。

 
《スナック エルベ》
〒999-2211 南陽市赤湯838-42  TEL 0238-40-1205
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