あれから9年 東日本大震災を語る(第5回) あれから9年 東日本大震災を語る(第5回) 「きびたき長井甦るの会」の絆




 「きびたき長井甦るの会」の絆

長井市社会福祉協議会 生活支援相談員
手塚 富美子さん  鈴木 かおりさん


 

△鈴木さん(左) 手塚さん(右)

 
Q 震災時の様子を教えてください

【手塚】 
 震災の時は、地区の役員をしていたため、自宅で資料を作成していました。震度4を観測した長井市では、被災地ほどの大きな揺れではなく、ドアをあけ避難通路を確保し作成した資料を保存して冷静に対応ができました。その後は停電になりとても寒く、蝋燭で灯りをともし、ペットボトルにお湯を入れて湯たんぽ変わりにして暖をとりました。

【鈴木】
 震災の時は、長井市社会福祉協議会の事務所で、サロンに参加していた高齢者の送迎の準備をしていました。揺れが収まりいつも通りに高齢者を自宅に送りましたが、バスの中でも余震が感じられ、とにかく皆さんを無事に送り届けたいという想いでいっぱいでした。送迎終了後に職場に戻りましたが、停電のために業務はできませんでした。
 震災直後は、長井市社会福祉協議会の事務所が入っている老人福祉センターに10数名の方が一時的に避難されていました。

Q 生活支援相談員に着任してからどんな活動をしていますか。

 震災翌年の2012年2月から生活支援相談員に着任しました。当時は320名ほどの方が長井市に避難しており、小さい子や小学校に通うお子さんのママたちのサークル「「ももキッズ&ママ」などの団体も立ち上がり、活動を見守りました。
 長井市では定住促進住宅の入居者に、家賃の補助など独自の支援で避難者を支えました。
 現在は月1回の定期交流会、毎月1回のおたよりの発行、訪問活動を中心に活動しています。

Q 「きびたき長井甦るの会」について教えてください。

 「きびたき長井甦るの会」は、毎年4月にお花見会、10月に芋煮会を開催し、長井市に避難している方、すでに帰還された方、支援に携わっている方々との交流を深めています。発足のきっかけは、「レインボープラン市民農場」の竹田理事長の呼びかけで実施された避難者家族の花見会の席上で、今後もさらに交流の場を設け絆を深めたいという皆さんの熱い想いから発足することになりました。今年で3年目になります。

△2019年「きびたき長井蘇るの会」と共催の芋煮会

 「きびたき」とは福島県の鳥、「甦る」は福島県浪江町から長井市に避難してきた「鈴木酒造店長井蔵」さんのお酒の名前をいただき「きびたき長井甦るの会」と決めました。
 帰還した方も毎年の芋煮会を楽しみにしています。参加できない方も地元の様子を写真で送っていただき近況を報告しながら、遠方でも交流を深めています。
「きびたき」をモチーフにしたハンカチ・バック・コースターなども作成しました。今後皆さんと会えた時に配布する予定です。

△きびたき長井甦るの会グッズ

  避難者へのメッセージ

 現在、長井市には16世帯43人の方が避難生活をされています。長井市に縁あって避難されてきた方々同士、つながりはとても大切です。気兼ねなく気軽に参加できる場として、「きびたき長井甦るの会」に参加していただき、同じ想いを共有し、少しでも気持ちが和んでいただければと思います。微力ながら今後もお手伝いをさせていただきたいと思っています。

【お問合せ】
長井市社会福祉協議会
TEL:0238―87―1822(直通)
TEL:0238―88―3711(代表)


 
前
しあわせココロのつくりかた(94)
カテゴリートップ
第122号(2020年7月)
次
おすすめ避暑地(滝編)~マイナスイオンを求めて~