しあわせココロのつくりかた(82)
 人の数だけ、それぞれの物語がある。その人にまつわる人々がいて、その家の、その家系の物語がある。幸せな時代もあれば、悲しみの時代もあっただろう。けれど、時代の流れの中に於いて、ただ悲しみや痛み、不幸せの中にのみ在り続けるということはないように思う。新しい命、若い笑顔が、悲しき時代を払拭する。きっと、この世はそうやって命を繋ぎ、悲しみの中にも喜びの種を撒き、花を咲かせてきたのだろう。

 自分の人生がどこまで続くものか、どんな人であってもわからない。生まれたからには、必ず、死という特別なようで当たり前の終わりの時を迎える。人生という時間枠の中で起こる出来事を、両端をくくられた小さなラムネの束の一つ一つに当てはめるなら、単一の味の真っ白なラムネではなく、淡いピンクや緑や黄色、紫など様々な色合いが溢れている方がわくわくする。時には、思わぬ味わいのものもあるかもしれないが、それもまた、人生の醍醐味と受けとめられたなら、すべての時間を味わい尽くし、生まれてきて良かったと言って還ることができるかもしれない。


カウンセラー・スピリチュアルケアアドバイザー 志 村 友 理

 
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