Special Interview:小屋coffe 飯豊町 細渕貞夫さん・里久子さん
小屋coffe
陶芸家
ラーバニスト(田舎暮らしを愛する人)



飯豊町  細渕 貞夫さん・里久子 さん

細渕 貞夫さん ・ 里久子さん


◆Q 震災の時はどこで過ごしていましたか?

  【貞夫さん】
 生まれは東京です。山暮らしがしたくて、30年前に神奈川県から福島県川内村に移りました。約2町歩の原野を買って整地をし、約7年かけて自分の手で基礎から家を建てました。外には畑や窯もあって、きれいに整備した庭にはブルーベリーや桃、アーモンドも生っていて、そこから眺める風景はまるで天国の様な場所でした。そこでは毎年、満月祭という音楽祭もあって、全国から沢山の人が集まり、賑やかな場所でした。震災が無かったら、ずっとそこに住んでいたと思います。

  【里久子さん】
 新庄市生まれです。川内村にいた頃は、浪江町で陶芸を習い、益子焼の陶芸家の人から窯を譲り受け、陶芸で茶碗やオブジェを作って販売したり、個展を開いたりしていました。ようやく軌道に乗った頃に、震災が起こりました。震災後は、埼玉や東京に一時避難し、当時94歳だったおばあちゃんと夫は川内村に戻りましたが、私は放射能の事や、実家の母が父を残して亡くなった事もあり、新庄市へ避難しました。

◆Q 飯豊町に住むきっかけ、コーヒー焙煎を始めたきっかけは?

細渕 貞夫さん ・ 里久子さん 【里久子さん】
 新庄市では、父の面倒を見ながら養護学校に勤め、生徒と陶芸をしたり、作品展をしたり、写真展に応募したり、そこで出来る事に色々チャレンジしました。2年後、夫が新庄市と川内村の中間あたりに家を見つけ、私とおばあちゃんと「また3人で暮らそう」と引っ越しを決めてくれました。川内村の手をかけた家を手放すと聞いた時は、とてもびっくりしました。
 昔からオーガニックな生活が好きで、コーヒーもオーガニック豆を買い、自分で焙煎して飲んでいました。この町に来てから、焙煎機を購入して味の研究を始め、地元の収穫祭や雪まつり、新庄などのイベントで〝小屋カフェ”としてコーヒーを出しています。美味しいと言ってもらえた時は、本当に嬉しい。これからも美味しいコーヒーを目指したいです。

【貞夫さん】
 できるだけ自然の中で建物が少ない場所を探して、ここの景色が気に入って決めました。家を購入してから、部屋を作り直し、お風呂やトイレ、暖炉や煙突を取り付けたり、自分で手を加えながら暮らしています。自分でやればお金もかからない。ここは「田舎暮らし」の中でもハイレベルな場所。「ここに住んだら世界中どんな場所にも住めるぞ」という気持ちで楽しんでいます。


◆Q 今後どのように過ごしていきたいですか?

 【里久子さん】
 年齢や慣習は関係なく夢を持って楽しい事を常に考え、やりたい事があったらすぐにやり、辿った道を膨らませていくときっと道筋が開けてきます。起こってしまった事はしょうがないから、良い事にエネルギーを使っていきたい。
 ここに来て4年目になりますが、毎日色んなやりたい事を納得してやっているので、本当に楽しいです。部落のおばあちゃんたちには毎日いろんなことを教わっています。これからも山に暮らす達人たちの知恵に驚きながら、日々学び、「自分がいいな」と思うこと、焙煎や焼き物、写真であったりを、こつこつと作り続けたい。そしてここ小屋部落の山あいの暮らしの中で、自然と山の神様、部落の人たちに日々感謝していきたいと思っています。

【貞夫さん】
 若い時は世界中を旅して、色んな場所に住んで暮らしていたから、ずっと旅をしながら生きてきたような感覚です。常に思うのは「人は自分の思考を現実化する」こと。これからも楽しい現実を作っていきます。 



【お問合せ】
<小屋coffe>
〒999-0421西置賜郡飯豊町小屋232
TEL:0238-87-0582
メール:

 
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